ヤマブシタケ

ヤマブシタケとは
ヤマプシタケ(山伏茸)は、日本には少ないサンゴハリタケ科のキノコで、学術名はHericium erinaceumといいます。ヤマプシタケ
分布は中国、欧米、北アフリカと広範囲にわたり、クヌギ、クルミ、椎の木などの広葉樹の樹幹や切り株に着生しますが野生のものを見つけるのは容易ではありません。木材腐朽菌ですから着生した樹木の栄養分を吸収して枯らしてしまいます。
山伏が着る篠懸衣(すずかけごろも)の胸につける飾りに似ているところから、日本では一般にヤマブシタケと呼ばれています。この他、ジョウゴタケ(漏斗茸)、ハリセンボン(針千本)など、ユニークな形状から様々な名前をつけられています。生のヤマアシタケは直径5、10cmの球形で、長さ1〜5cmの針を全面から垂らし、初めは白色ですがしだいに淡黄色から茶色みを帯びてきます。中国では熊の手、ナマコ、フカヒレとともに四大山海珍味に数えられ、猴頭茄(Houtoukuu)の名で知られています。また、古くから薬膳料理などに用いる健康食材として珍重されてきました。
このキノコは、中国の陸上選手たち(馬軍団マグンダン)が、冬虫夏草とヤマブシタケ入りの特製ドリンクを飲み快記録を続出させたことで知られるようになりました。
ヤマブシタケの成分
体調不良の原因のひとつとして「活性酸素」の存在が知られています。「活性酸素」を除去するにはSOD(スーパー・オキサイド・デイムスターゼ)様値が高いものを食するのがよいのです。
キノコの仲間はSOD様値が高いものが多いのですが、なかでもヤマフシタケはSOD様値が極めて高いという特長をもっています。また、ヤマプシタケにはヘテロβ−D-グルカンが大量に含まれています。
ヘテロβ−D−グルカンとはキシロース、マンノース、ガラクトコースなどの糖残基が結合している多糖類のことで、これに対してグルコースだけが結合しているものをホモβ−D−グルカンといいます。
ヤマプシタケは5種顆もの活性多糖を含んでいます。なかでも「ガラクトキシログルカン」「マンノグルコキシラン」の二つはヤマプシタケに特有の活性多糖体です。また、アルツハイマー型痴呆症との関連で注目されている「ヘリセノン」という物質を含むことが判っています。
キノコにはアミノ酸、有機酸、ビタミンB1・B2が存在し、また、エルゴステロールが光と加熱乾燥によってビタミンD2に変化してカルシウムの吸収代謝に貢献します。また、加熱乾燥により酵素がはたらき風味をよくして旨みを増すことは、干しシイタケにより一般によく知られるところですが、ヤマプシタケも例外ではありません。
日本生薬のヤマブシタケ



日本生薬のメシマコブ 日本生薬の冬虫夏草 日本生薬の紅蒸人参

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