明日は一年の中で一番の寒さとなる事から大寒(だいかん)と呼ばれています。大寒を過ぎるといよいよ春に向けて徐々に暖かくなっていく季節でもあります。新型コロナウイルスも未だに収束の兆しが見えず、不安な状況でもありますが、当店でも予防対策をしっかりと実施した上で営業しておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
今回はそんな中ではございますが、胃腸が虚弱な方や胃腸症状でお困りの方、ストレスなどの精神的な負荷などによって神経症状や寝つけない、朝早く起きてしまうなど不眠などでお困りの方、認知症の諸症状にもおすすめの漢方薬「加味温胆湯(かみうんたんとう)」をご紹介したいと思います。
加味温胆湯(かみうんたんとう)はぜひナガエ薬局でお求めください!
→ 加味温胆湯(かみうんたんとう)「クラシエ」
胃腸関連の症状や情緒の安定などの症状に!
加味温胆湯(かみうんたんとう)は千金方(せんきんほう)と呼ばれる中国医書の三因方(心胆虚怯, 触事易惊, 或梦寐不祥, 或异物感惑, 心惊胆怯气, 郁生涎, 涎与气搏, 变生诸证, 或短气惊乏, 或体倦自汗, 四肢浮肿, 饮食无味, 心虚烦闷, 坐卧不安) として収載されている処方の温胆湯(うんたんとう)に精神的な部分に対応する生薬やエネルギー源(気・血)を補う役割(補気・補血)の生薬を配合しています。
主に胃腸がもともと弱い方や消化や吸収に対して衰えを感じている方、ストレスなどによる精神的な部分での症状(神経的な症状や寝つきが悪い、良く夢を見てしまう、驚きやすい)が起きやすい方や認知症の方に多い症状(起こりやすい、切迫感、焦燥感など)におすすめの漢方薬です。
他にも制吐作用のある生薬(陳皮・半夏)や消化や吸収を補助する役割のある生薬(甘草・生姜)も配合されていますので胃腸症状やストレス以外にも妊娠した際のつわりや胃腸症状などにも用いられています。
効能効果
胃腸が虚弱なものの次の諸症:神経症、不眠症
処方解説
消化吸収する臓器(脾胃)を中心に痰が溜まっている状況を改善して胃腸の症状や吐き気などを改善する漢方薬の二陳湯(にちんとう)+身体を冷まして痰を取り除く役割(清熱化痰)のある竹茹(チクジョ)をエネルギー源(気)を廻す役割のある枳実(キジツ)を配合した温胆湯(うんたんとう)が基本となっています。
加味温胆湯(かみうんたんとう)は身体に溜まっている熱や痰を取り除く役割(清熱化痰)、身体を冷ます役割のある陰を潤してエネルギー源(気)を増す役割(滋陰益気)、エネルギー源(血)を補って精神的に安神させる役割(補血安神)、胃の機能が低下してしまってエネルギー源(気)をうまく降ろせない状態を改善する役割(和胃降逆)があります。
詳細な解説
主に胃腸虚弱や胃腸機能の衰えに対応する生薬と精神的な部分(ストレス・不眠・神経症など)に対応する生薬が配合されている漢方薬です。
胃腸部分の役割では消化器に溜まっている痰や湿を取り除く役割(化痰・化湿)による悪心や嘔吐を抑制する作用(制吐作用)や胃腸の筋肉動作による運動(蠕動)を促進する役割がある陳皮(チンピ)と半夏(ハンゲ) に、消化や吸収を補助する役割のある甘草(カンゾウ)と生姜(ショウキョウ) 、身体に溜まってしまっている余分な水分の代謝を促す役割(利尿)のある茯苓(ブクリョウ) 、エネルギー源(気)の廻す役割(理気)によって胃腸の筋肉動作による運動(蠕動)や利尿作用 がある枳実(キジツ)が配合されています。
精神的な部分での役割では竹茹(チクジョ)は脳や自律神経などの興奮を鎮める役割、遠志(オンジ)と酸棗仁(サンソウニン)は落ち着かせる役割(鎮静)や眠りを良くする役割(催眠)など精神的な部分を中心とした役割があります。
その他の役割では他にも身体のエネルギー不足にも遠志(オンジ)や酸棗仁(サンソウニン)はエネルギー源(血)を補う役割(補血)、人参(ニンジン)や大棗(タイソウ)はエネルギー源(気)を補う役割(補気)があり、地黄(ジオウ)と玄参(ゲンジン)も含めて身体に必要な栄養(エネルギー)を届けて弱っているところを強くしていく役割(滋養強壮)があります。
生薬構成
- 身体に溜まっている湿や痰を取り除く役割(化瘀・化湿)
半夏(ハンゲ)・陳皮(チンピ)
生姜(ショウキョウ) - 身体の熱を冷ます、火を消す役割(清熱瀉火)
竹茹(チクジョ) - エネルギー源(気)を廻していく役割(理気)
枳実(キジツ) - エネルギー源(血)を補う役割(補血)
遠志(オンジ)・酸棗仁(サンソウニン) - 落ち着かせる役割(安神)
遠志(オンジ)・酸棗仁(サンソウニン)
茯苓(ブクリョウ) - エネルギー源(気)を補う役割(補気)
茯苓(ブクリョウ) ・人参(ニンジン)
甘草(カンゾウ)・大棗(タイソウ) - 身体を冷ます陰を調整する役割(滋陰)
地黄(ジオウ)・玄参(ゲンジン)
胃腸や情緒、記憶力が気になる方に!
こんな症状はありませんか?
- 口の中が苦く感じてしまう方
- 胃腸がもともと強くなく、ストレスが気になる方
- 覇気が感じられない
- 記憶力や認知に関する部分が気になる方
- 毎日が楽しくないと感じてしまう方
- 認知症のご家族が気になる方
- 妊娠時のつわりや胃腸の不調が気になる方
加味温胆湯はもともと胃腸が弱い方や胃腸機能が衰えがちな方やストレスなどによる精神的な負担を感じてしまう方の不眠症状や神経症で気になる方におすすめです。昨今では認知症への有効性なども確認・検証され始め、副作用も少ないという事でも注目されています。エネルギー源(気・血)を補う役割もありますので記憶力などが気になっている方にもおすすめです。
ぜひ加味温胆湯(かみうんたんとう)エキス顆粒「クラシエ」 をご利用ください。
似た症状がある場合…
温胆湯(うんたんとう)
温胆湯(うんたんとう)は精神的な症状もあるが、比較的胃腸に関する症状を中心におすすめの漢方薬です。主に不眠や不安などが軽くある方、 食事をした後になんとなく胸焼けやみぞおち付近に詰まりを感じている方ににおすすめの漢方薬です。
加味帰脾湯(かみきひとう)
加味帰脾湯(かみきひとう)はエネルギー源(気・血)の不足による疲労や精神的な症状(イライラ・落ち着きがない・不眠など)におすすめの漢方薬です。主に疲労が原因でイライラや落ち着けない、不安を感じやすい、眠れない、目覚めが早い症状でお悩みの方におすすめの漢方薬です。こちらは細粒では帰脾湯(きひとう)もあります。
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)は動悸やめまい、ふらつきを中心とした症状におすすめの漢方薬です。主に消化吸収する臓器(脾胃)などの溜まっている水分代謝の不良によって発生しがちな症状(鼻水・めまい・動悸・ふらつきなど)の症状でお困りの方におすすめの漢方薬です。
柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)
柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)は精神的なストレスの症状を中心におすすめの漢方薬です。イライラ感や憂鬱感、胸脇やお腹などの張りや痛みを感じる方を中心に女性の方の生理時に起こる胸部の脹痛、生理痛、生理不順にもおすすめの漢方薬です。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)はみぞおちの詰まりがある方の興奮・のぼせ・不安・不眠やイライラなどの症状におすすめの漢方薬です。高血圧で気になる方や更年期症状(イライラや不眠など)で気になる方にもおすすめの漢方薬です。
中国では…
中国では主に臆病な性格の方を中心に物事に対して怯えてしまいやすい、不吉な夢を見てしまう、幻想に惑わされてしまう感じがする、気鬱による唾液があるといったあらゆる症状、もしくは息切れ・動悸・疲労感、汗をかきやすい、四肢のむくみ、 飲食の味が感じられない、全体的な機能低下による気持ちが晴れ晴れしない、落ち着きがないなどが気になる方に用いられている漢方薬です。
他の漢方薬もございます!
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