夏の暑い時期が継続しておりますが、ようやく暑さが収まっていくと言われている処暑(しょしょ)を迎えました。暑さに関してはまだまだ油断はできませんが、徐々に秋に向けて気温も下がってくる季節になっていくかと思います。
夏場の峠は越しましたが、疲労感や暑さによる食欲不振などの影響も出やすい季節でもございます。胃腸の関連でお困りの方は清暑益気湯(せいしょえっきとう)を中心に柴芍六君子湯(さいしゃくりっくんしとう)や香砂六君子湯(こうさりっくんしとう)、疲労困憊してしまいがちな方には生脈散(しょうみゃくさん)などをおすすめしておりますのでぜひご利用ください。
今回は発熱後に熱は治まったのにもかかわらず咳の症状が残ってしまって体調が良くないと感じている方や口渇や息切れなどといった症状、喉や気管周辺に乾燥している感じがされる方などにおすすめの漢方薬「竹葉石膏湯(ちっくようせっこうとう)」を紹介させていただきます。
竹葉石膏湯(ちっくようせっこうとう)のお求めはナガエ薬局で!
風邪の後に残っているしつこい咳の症状に!
竹葉石膏湯(ちっくようせっこうとう)は粘膜や気道を潤して身体に栄養を届ける機能を高める働きにより乾咳や痰が切れにくく、のどにからんだりする時の咳などに効果のある麦門冬湯(ばくもんどうとう)がベースとなっている漢方薬で、熱を冷ます効果や気道を潤して炎症を鎮める効果のある竹葉(チクヨウ)や石膏(セッコウ)が加わった漢方薬です。
主に風邪などの発熱後に熱の症状は改善されたけど咳が続いてしまって体調が良くないと感じている方やご高齢の方で口渇、唇の乾燥、汗を多くかいてしまうなど症状が気になる方や暑い時期などのめまいやたちくらみといった軽い熱中症などの症状が出てしまう方などにおすすめの漢方薬です。
効能効果
体力虚弱で、かぜが治りきらず、たんが切れにくく、ときに熱感、強いせきこみ、口が渇くものの次の諸症:からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、口渇、軽い熱中症
処方解説
風邪などの発熱症状が改善しているにもかかわらず、咳の症状が治まらずに体調が悪い際には身体の奥に残っている熱が原因とされ、身体へ潤いを与えるのに必要な体液を消耗させてしまい、乾燥をする事で気管支などが乾燥してしまって敏感になったり、炎症を起こしたりする症状を主に熱を冷ましながらほてりや炎症を取り除き、身体に必要な体液を補充して乾燥の症状を中心に清熱と潤す効果がある漢方薬なので咳のみならず軽度な熱中症の症状を改善する処方となっています。
主な生薬構成
熱を冷ましながらほてりを取り除く役割(清熱除煩)のある竹葉(チクヨウ)、熱を冷ましながら炎症などを改善する役割(清熱瀉火)のある石膏(セッコウ)、痰を取り除きながら咳を止める役割(止咳化痰)のある半夏(ハンゲ)、肺を潤しながら体液を調整する事によって痰を取り除く役割(潤肺化痰)のある麦門冬(バクモンドウ)、エネルギー源の気と体液を益して潤いを与える役割(益気生津)のある人参(ニンジン)、粳米(コウベイ)、甘草(カンゾウ)から構成されています。
主に麦門冬湯(ばくもんどうとう)がベースとなっいますが、熱を冷ましていく効果や気道に潤いを与えて炎症を鎮めていく構成になっているのも特徴です。
- 熱を冷ましながらほてりを取り除く役割(清熱除煩)
竹葉(チクヨウ) - 熱を冷ましながら炎症などを改善する役割(清熱瀉火)
石膏(セッコウ) - 痰を取り除きながら咳を止める役割(止咳化痰)
半夏(ハンゲ) - 肺を潤しながら体液を調整する事によって痰を取り除く役割(潤肺化痰)
麦門冬(バクモンドウ) - エネルギー源の気と体液を益して潤いを与える役割(益気生津)
人参(ニンジン)、粳米(コウベイ)、甘草(カンゾウ)
発熱後やしつこく痰・咳などの症状の改善に!
こんな症状はありませんか?
- 痰が絡みやすい方。
- 長引く咳の症状でお悩みの方。
- 顔が真っ赤になってしまう程に咳き込んでしまう方。
- 発熱後に咳の症状が残って疲労倦怠感でお困りの方。
- のぼせや口の渇き(口渇)などを感じてしまう方。
主に発熱後に残ってしまった咳症状や痰が切れにくく、喉の渇きや詰まりなどの違和感を感じている方を中心に暑い時期ののぼせや多汗などの軽度な熱中症の症状がある方にもおすすめの漢方薬です。
ぜひ風邪などの発熱後に残ってしまった咳や痰の切れが悪い症状や暑さなどによるのぼせや多汗などでお困りの方は竹葉石膏湯(ちっくようせっこうとう)をご利用ください。
クラシエより小包装が発売になりました。
2024年8月にクラシエ薬品より竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)の小包装が発売となりましたが、風邪などの後に比較的痰のキレの悪さや咳症状などが出がちな方には小太郎漢方製薬の竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)をおすすめしております。
併用でおすすめする漢方薬
生脈散(しょうみゃくさん)
食欲不振などの症状もあるけど身体の倦怠感が著しい状態には生脈散(しょうみゃくさん)がおすすめです。様々な症状や影響によって体力低下が著しい方の体力回復などにも用いられる漢方薬です。
似た症状がある場合
蘇子降気湯(そしこうきとう)
喉が塞がっている様な症状を感じたり、呼吸がしにくい状況や困難になりがちの状況でむせてしまう方を中心におすすめの漢方薬です。
滋陰降火湯(じいんこうかとう)
便秘気味の傾向方があったり、慢性疾患などで皮膚などがカサカサしがちな方の咳が比較的常に出てしまいがちな方を中心におすすめの漢方薬です。
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
風邪やアレルギーなどによる咳や痰は出るけどサラサラで鼻詰まりが起こりやすい症状がある方を中心におすすめの漢方薬です。クラシエ薬品の顆粒もございます。
中国では…
中国では竹叶石膏汤として紹介され、熱を取り除く漢方薬(清熱剤)の分類に該当し、エネルギー源の気に溜まっている熱を冷ましていく役割(清気分熱)、熱を冷まして潤すために必要な体液を補う役割(清熱生津),気を益して胃を調整する役割(益気和胃)の効果がある漢方薬として紹介されています。
具体的には熱性の病(温病)や暑さによって熱が冷ませていない症状(暑病余熱未清)、エネルギー源の気や体液の双方が不足している状態(気津両傷証)、身体が熱くて汗を多くかいている状態(身熱多汗)、胸部が悶々としている状態(心胸煩熱)、エネルギー源の気が逆上して気持ち悪くなっている状態(気逆欲嘔)、のどが渇いて飲み物を飲むと嬉しくなる状態(口干喜飲)、短気になって疲れ気味の状態(気短神疲)に用いる漢方薬として紹介されています。
臨床で使用されている部分として夏の暑さ(夏季の熱)などによって身体の熱が覚ませていない状態(余熱未清)や暑さなどによってエネルギー源の気や体液の双方が不足してしまっている状態(気津両傷証)の方にも用いられています。
ぜひ発熱後やしつこく痰・咳などの症状の改善や軽度な熱中症の症状を改善する漢方薬として竹葉石膏湯(ちっくようせっこうとう)をご利用ください。
他の漢方薬もございます!
ナガエ薬局ではコタロー(小太郎漢方製薬)やクラシエ薬品の漢方薬などの取り扱いを行っておりますのでぜひご利用ください。漢方薬をお探しの場合には漢方薬名(ひらがな可)でもご検索頂けます。