第4回目の茵陳五苓散(いんちんごれいさん)は口渇や尿量の減少、蕁麻疹、浮腫、掻痒症などの効果がある漢方薬として説明いたしました。第5回目となりました今回は女性の方を中心に疲れやすい、イライラ、手足の冷えにおすすめの「芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)」について紹介したいと思います。こちらの漢方薬は婦人宝(ふじんほう)とともに小太郎漢方製薬さんがおすすめしている女性の方におすすめの漢方薬としてご紹介しています。
芎帰調血飲第一加減は月経不順、産後の体力低下、血の道症に効果がある漢方薬で産後の瘀血、ストレス、疲れなど主に疲れやすいなど産後にかかわらずに女性の色々なトラブルに用いられている漢方薬で、他にも子宮内膜症、生理痛の激しい痛み、ストレスによる背中の痛みにも用いられる漢方薬です。
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※細粒が飲みにくい方にはキュウキインという錠剤タイプもございます。
疲れやすい、イライラがある、手足の冷えを感じる方に!
芎帰調血飲第一加減は当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、折衝飲(せっしょういん)、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)、連珠飲(れんじゅいん)、香蘇散(こうそさん)などを合方した処方となっています。
特に産後は瘀血、ストレスが溜まりやすい状態で疲れやすい状況が多いといわれています。産後ならどのような状況にも応用して使用する事が容易で産後以外にも疲れやすい女性の色々なトラブルなどに用いられる漢方薬で、ストレスを伴う疼痛や子宮内膜症、生理痛の痛み、ストレスによる背中の痛みに用いられています。
気の推動(すいどう)に滞りが発生してしまうことで起こる血の滞り(気滞血瘀:きたいけつお)がある方で冷えを感じて温かいものを欲する方(寒証:かんしょう)におすすめの処方として主に婦人科疾患(月経不順、子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害、血の道症など)に応用されている漢方薬です。また、女性の方のみならず、血がない状態(虚血)、うっ血などを伴っている循環器疾患、下肢静脈瘤などにも用いられています。
主に産後には脚がしびれたりむくんだりする(脚気)、慢性関節リウマチ、気管支喘息などは産後の血の滞り(瘀血:おけつ)が原因と言われています。主に血の滞り(瘀血:おけつ)が原因とされている症状にもおすすめの漢方薬です。
処方構成
21種類の生薬より構成され、血を補って月経(周期)を調整する(補血調経:ほけつちょうけい)におすすめの四物湯(しもつとう)に血液の滞りを改善する(駆瘀血:くおけつ)の作用がある桃仁(とうにん)、紅花(こうか)を加えた桃紅四物湯(とうこうしもつとう)が基本となっている処方です。
補助として気の滞りを改善する(理気)、胃を丈夫(健康)にする(健胃)、冷えを改善する(温裏)、温めて月経を調整する(温経)、痛みを止める(鎮痛)などの働きの生薬を加えていったと考えられています。
主な生薬構成
- 血を補って月経(周期)を調整する(補血調経:ほけつちょうけい)
当帰(トウキ)、川芎(センキュウ)、芍薬(シャクヤク)、地黄(ジオウ) - 気の滞りを改善して痛みを止める(理気止痛:りきしつう)
木香(モッコウ)、烏薬(ウヤク)、香附子(コウブシ)、枳実(キジツ)、陳皮(チンピ) - 冷えを改善して寒さを追い払う(温裏去寒)
桂皮(ケイヒ)、乾姜(カンキョウ) - 血にある汚濁を解消して血行改善する(活血化瘀:かっけつかお)
桃仁(トウニン)、紅花(コウカ)、牡丹皮(ボタンピ)、益母草(ヤクモソウ)
牛膝(ゴシツ)、延胡索(エンゴサク) - 気を補って脾を丈夫(健康)にする(補気健脾)
白朮(ビャクジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)
疲れやイライラ、手足の冷えを感じませんか?
こんな症状はありませんか?
- 低血圧の傾向がある方
- イライラ、頭痛、耳鳴り、めまい、動悸を感じる方
- 疲労倦怠、疲労倦怠気味の方
- 腹部が軟弱で手足の冷えを感じる方
- 生理痛がひどい方
- 産後に脚気、リウマチなどの症状が現れた方
芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)は血の滞り(瘀血)やストレスを感じやすい、疲れやすい、月経不順(生理不順)など疲れやすい女性の様々なトラブルを改善していく、産後の方にもおすすめできる漢方薬です。
他にもおすすめの漢方薬
療方調血(りょうほうちょうけつ)
下腹部に痛みを感じる方、軽い打撲などですぐにうっ血の症状が出やすい方などといった、主に血の滞り(瘀血)を中心とした症状を感じる方におすすめの漢方薬です。あざ、シミ、しもやけなどにも用いられる漢方薬です。
療方調律(りょうほうちょうりつ)
なんとなくなぜかイライラしてしまったり、日常的に神経を使ってしまう方で生理が一定ではなく生理前には体調も崩したりしてしまいがちな方におすすめの漢方薬です。また、生理前や生理中に主に胸が張る方にもおすすめの漢方薬です。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
婦人科では一般的な漢方薬として知られています。主に栄養が不足している(血虚:けっきょ)がある方で冷えも感じる方や冷え性、浮腫(むくみ)、月経不順のある方を中心におすすめです。
婦人宝(ふじんほう)
主に当帰(トウキ)と阿膠(アキョウ)を中心としたシロップ剤で飲みやすい漢方薬です。主に生薬の相乗効果により、生理不順、生理痛、冷え性などに効果があり、特に女性におすすめできる生薬の当帰(トウキ)の配合が多い漢方薬です。
温経湯(うんけいとう)
温経湯は体を温めることによって月経の不調やつらい冷えを改善するなど女性特有の症状(月経不順など)に用いいられる漢方薬です。特に月経をコントロールすると共にホルモンバランスを整えて不調を改善する漢方薬です。
ぜひ月経不順、産後の体力低下、血の道症に用いられている芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)をご利用ください。細粒が飲みにくい方にはキュウキインという錠剤タイプもございます。
他の漢方薬もございます!
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「【漢方薬紹介】芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)「コタロー」について」への4件のフィードバック
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