前回は主に女性の症状(疲れ・イライラ・手足の冷え)などが気になる方におすすめの芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)について紹介をさせていただきました。第6回となりました今回は六味丸について紹介したいと思います。
主に腎の代謝や機能が悪くなっている事で発生しているこれらの症状を腎のエネルギー源でもある気(腎気)を補って強化する漢方薬です。六味丸は主に排尿困難、残尿感、頻尿、むくみ、かゆみ、夜尿症、しびれなどにおすすめできる漢方薬です。 → 六味丸(ろくみがん)のお求めはナガエ薬局で!排尿困難・頻尿・手足のむくみ・かゆみなどに!
六味丸(ろくみがん)は主に排尿困難・頻尿・夜尿症などの尿に関する部分で使用されることも多いのですが、頭のふらつき、めまい感、耳鳴り・むくみ・腰や膝のだるさ・口渇などにも用いられる漢方薬です。 八味地黄丸(はちみじおうがん)もありますが、八味地黄丸は主に下半身に冷えやを感じる事も多い方におすすめできる漢方薬です。逆に六味丸はのぼせ、いらいら、手足などのほてりの症状がある方におすすめできる漢方薬です。処方解説
腎と肝は親子の関係がありますが、主にエネルギー源でもある精・血が不足してしまうと冷ます力が衰えてしまい、熱を持ってしまっている状態(肝腎陰虚)に対して改善して補う作用が(滋補肝腎)があります。 地黄(ジオウ)・山茱萸(サンシュユ)・山薬(サンヤク)は三補と呼ばれ、身体に栄養や水で潤す(滋潤)する作用や腎を補い精をつける作用(補腎益精)があります。また、ボタンピ(ボタンピ)・沢瀉(タクシャ)・茯苓(ブクリョウ)は主に三瀉と呼ばれ、清熱や冷やす力(陰虚)によって発生した熱(虚熱)を鎮める作用があります。 六味丸は主に腎虚による手足のほてり・のぼせの症状や頻尿などの症状に用いられる漢方薬です。中国では主に滋補肝腎として神経衰弱・めまい・心臓がバクバクしている・耳鳴り・めまい・夜尿・頻尿などにも用いられています。生薬構成
- 腎を補い精をつける作用(補腎益精) 地黄(ジオウ)、山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)
- 湿と呼ばれる邪を尿として排出する(淡滲利水) 茯苓(ブクリョウ)、沢瀉(タクシャ)
- 熱を冷ます(清熱涼血)・血流を良くする(活血化瘀) 牡丹皮(ボタンピ)
似た症状・肝腎に関する症状がある場合…
- 下半身の冷えや脱力などがある方 頻尿などの症状もあるのにもかかわらず、下半身に冷えを感じる方や脱力などが著しい方は腎を温める力である陽が不足している状態(腎陽虚)である可能性が高いので熱の原因でもある火の源(益火之源)を八味地黄丸(はちみじおうがん)がおすすめです。
- 目に関する症状(疲れやかすみなど)やめまい・耳鳴りにお悩みの方 腎と肝の機能を補い(滋腎養肝)、めまいや耳鳴り、目の疲れやかすみなどもある場合には杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)がおすすめです。唇が乾燥しやすい方にもおすすめです。
- 主に腎臓の機能や精神的な症状にお悩みの方 精力の減退、遺尿など腎の代謝が悪くなっている状態(腎虚)や不安や不眠などの精神的な症状が強い場合には桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)がおすすめです。
- 口の渇きや汗を良くかく、気持ち悪い方 口の渇き(口渇)や汗を多くかいてしまう(多汗)、尿の回数が少ない・尿が出ない(尿不利)、時に気持ち悪い(嘔吐)方には療方調流(りょうほうちょうりゅう)がおすすめです。
頻尿・夜尿症・むくみ・かゆみなどに!
こんな症状はありませんか?- 排尿困難、残尿感、頻尿、夜尿症など尿関係でお悩みの方
- むくみやかゆみがある方
- 頭のふらつき、めまい感、耳鳴りでお困りの方
- 腰や膝にだるさを感じる方
- 疲れて手足にほてりを感じてしまう方
「【漢方薬紹介】六味丸(ろくみがん)「クラシエ」について」への3件のフィードバック
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