漢方薬の茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)

茵蔯蒿湯の概要解説

概要解説

茵蔯蒿湯 茵蔯蒿湯は体力が比較的ある人で上腹部から胸部辺りに膨満感や不快感がある、悪心・便秘も伴っている方を中心におすすめの漢方薬です。もともとは黄疸がある方の代表的な処方ですが、黄疸症状がなくても臓器の肝・胆に湿や熱がある場合(肝胆湿熱)にも用いられる漢方薬です。

茵蔯蒿湯の中医学解説

主な役割:清熱利湿、退黄

茵蔯蒿湯は主に熱を冷まして身体の中に溜まっている湿を取り除く役割(清熱利湿)や黄疸を改善する役割(退黄)の漢方薬です。また、身体の中で発生した湿熱が肝・胆を通って膀胱など経絡にある部分に影響を及ぼしてしまう状況(肝胆湿熱)を改善する漢方薬です。

主に口に関する症状で苦い、ねばる、口渇がある方や頭に汗をかく、いらいらする、身体に熱を感じる、悪心、嘔吐、食欲不振、脂っこいものや匂いで気分が悪くなる、腹部の膨満感、尿の色が濃い、便秘や大便をしてもスッキリとしない・出ないなどの症状がある方におすすめの漢方薬です。


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こんな方におすすめです!(ご利用の目安)

icon_check 胆汁の生成や排泄がうまくいかない

icon_check 胃腸機能が悪い・悪くなっている

icon_check 腸管内にガスが溜まる・溜まりやすい

icon_check 水分吸収や排泄がうまくいかない


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処方構成と適用症

処方構成

茵蔯蒿(いんちんこう)
山梔子(さんしし)
大黄(だいおう)

湿や熱を調節して黄疸を取り除く茵蔯蒿が主薬で湿を熱を冷まして湿を取り除く(清熱利湿)の山梔子と熱を冷まして便秘症状を改善する(清熱瀉下)大黄が補佐しています。

適用症

口渇があり、尿量が少なく、便秘するものの諸症:じんましん、口内炎に効果があります


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中国での主な使用法

主な役割:清熱、利湿、退黄

主に湿・熱による黄疸(湿熱黄疸)に用いられ、日本の漢方薬とほぼ同じ効果の漢方薬として知られています。

黄疸が鮮明で発熱や頭に汗をかく方、口渇で飲み物を飲みたがる方、悪心による嘔吐、お腹が若干張っている方、おしっこが赤い、大便をしてもすきっとしない・出ない方の症状を改善します。

湿の症状が強い場合には茯苓(ぶくりょう)、熱の症状が強い方には竜胆草(りゅうたんそう)、腹痛がある場合は柴胡(さいこ)を加えます。中国での構成は茵蔯、栀子、大黄(皮を取り除いたもの:去皮)となっています。


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