漢方薬の黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

黄連解毒湯の概要解説

概要解説

黄連解毒湯 熱感や落ち着きがない方を中心に喉の渇き、顔ののぼせで赤く、下肢などに冷えを感じない方、鼻や痔などの出血、不眠症、胃炎、二日酔いなどの熱を中心とした症状におすすめの漢方薬です。また、熱があるとイライラしやすい、精神的な不安や落ち着きがない感じがあり、疲労を感じない方にもおすすめです。主に苦味のある冷やす(苦寒)の生薬を中心とした構成で寒冷解熱作用があるので炎症や充血などを伴った諸症状に効果があります。

黄連解毒湯はクラシエ、コタローの双方がございます。クラシエは顆粒、コタローは細粒のものがございますので飲みやすさなどでご選択をいただければと思います。

黄連解毒湯の中医学解説

主な役割:瀉火解毒

・火を鎮めて解毒する役割(瀉火解毒)

炎症や充血を伴い諸症状を実熱と呼んでいますが、実熱の症状は主に赤ら顔、のぼせ、鼻血などの出血する症状、精神不安、不眠、イライラなどの精神的な症状や胃部のつかえ、皮膚の痒みなどになりますが、黄連解毒湯はこれらの実熱で起きる諸症状を改善する漢方薬です。身体を冷やす生薬を使用していますので虚弱の方や冷え性のある方は適しません。


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こんな方におすすめです!(ご利用の目安)

icon_check のぼせぎみで、精神不安、不眠、イライラなどがある

icon_check 喀血、吐血、下血、鼻出血、痔出血などの諸出血がある

icon_check 口が渇き、口が苦い人の胃炎、二日酔い

icon_check 皮膚のかゆみなど炎症がある


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処方構成と適用症

処方構成

黄連(おうれん)
黄芩(おうごん)
黄柏(おうばく)
山梔子(さんしし)

熱を冷まして解毒する役割(清熱解毒)のある毒物性の生薬から構成され、それぞれ黄連は心の火(心火)、黄芩は肺の熱(肺熱)、黄柏は肝と腎の熱(肝腎の熱)を山梔子は三焦(上焦・中焦・下焦)の熱をそれぞれ冷やしますので火毒が原因の症状を取り除きます。

適用症

比較的体力があり、のぼせぎみで顔色が赤く、いらいらする傾向のあるものの次の諸症:鼻出血、不眠症、ノイローゼ、胃炎、二日酔、血の道症、めまい、動悸に効果があります。


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中国での主な使用法

主な役割:瀉火解毒

日本と同じで火を鎮めて解毒する役割(瀉火解毒)の漢方薬として知られています。主に上焦・中焦・下焦の火による毒が原因の症状(三焦火毒証)に用いられ、乾燥、口渇、不眠、熱症状による吐血、湿熱による黄疸などにも用いられています。便秘がある場合には大黄(だいおう)、吐血の場合には玄参(げんじん)、湿熱による黄疸がある場合には茵蔯蒿(いんちんこう)を加えます。

中国での構成は黄連、黄芩、黄柏、栀子となっています。


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