漢方薬の乙字湯(おつじとう)

乙字湯の概要解説

概要解説

乙字湯 大便が硬い事が多くて便秘の傾向にある方がなりやすい痔の疾患に使用される代表的な漢方薬です。痔の専門処方として創製されましたが、徐々に処方される内容が日本人向けに改良された事によって今日まで幅広く使用されています。主に便秘を整えながら血液の循環を改善してうっ血を取り除き、痔核や切れ痔の疼痛、出血を止める作用がある漢方薬です。

乙字湯はクラシエ、コタローの双方がございます。クラシエは顆粒、コタローは錠剤のものがございますので飲みやすさなどでご選択をいただければと思います。

乙字湯の中医学解説

主な役割:清熱化湿・活血・升提

・熱を冷まして湿を取り除く(清熱化湿)
・エネルギー源でもある血の巡りを良くする(活血)
・薬効を上に引っ張り上げる役割(升提)

肝の機能や代謝が低下してしまうと門脈(肝臓に入る静脈で腸や脾に栄養を送ります)で血の滞りが起きてしまい、肛門部の血圧が上昇してしまいます。また、便秘は直腸部にある静脈の血流循環が悪化してうっ血などを生じさせる原因となり、痔の症状を引き起こしてしまいます。

乙字湯に配合されている柴胡は肝の機能や代謝を高める役割があり、柴胡や黄芩によって発生しがちな熱を冷まします。身体を温めて血の働きを増進する当帰・甘草と便通を良くする大黄によって血液循環を改善してうっ血の症状を緩和、升麻によって解毒、鎮痛、止血の効果があります。


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こんな方におすすめです!(ご利用の目安)

icon_check 便秘しがちで硬い便がでる

icon_check 座りっぱなしでいることが多い

icon_check 陰部の湿疹が気になる

icon_check 妊娠・出産後におしりが気になる


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処方構成と適用症

処方構成

当帰(とうき)
柴胡(さいこ)
黄芩(おうごん)
甘草(かんぞう)
升麻(しょうま)
大黄(だいおう)

熱を冷まして湿を改善する黄芩、大黄、血の流れを改善する役割(活血)の当帰によって血中に薬効を引き込んで湿と熱を取り除きます。薬効を上に引っ張り上げる役割(昇提)や湿を取り除く役割(化湿)のある柴胡・升麻、解毒と各種生薬の調和に働く甘草が配合されています。

適用症

大便がかたくて便秘傾向のあるものの次の諸症:痔核(いぼ痔)、きれ痔、便秘に効果があります。


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中国での主な使用法

主な役割:消炎、清熱、通便

主に炎症を抑える役割(消炎)、熱を冷ます役割(清熱)、便通を良くする役割に使用される漢方薬として知られています。主に大便が乾燥している、便秘、痔核による疼痛に炎症を取り除き、熱を冷まして便通を良くする効果があります。臨床的な応用として痔出血、肛門裂傷、軽症の脱肛、婦人の陰部疼痛に用いられています。ただし、妊婦や妊娠を予定されている方の服用は禁忌となります。

中国での構成は柴胡、升麻、甘草、黄芩、大黄、当帰となっています。


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