「やっちゃった…」二日酔いの改善に!体質別のおすすめ漢方薬6種

胃のむかむかや頭痛……「ああ、飲みすぎちゃったな」と後悔しても後の祭り。飲んでいる最中は楽しいお酒ですが、二日酔いはとてもつらいものです。 「少しでも早くこのつらさから解放されたい!」そんな方に、二日酔いに効果を発揮する漢方薬をご紹介します。

二日酔いはなぜ起こる?

アルコールを摂取しすぎると、気持ちが悪くなったり、頭がガンガン痛みはじめたりしますよね。ひどいときにはお手洗いに駆け込んで吐いてしまうこともあります。この状態が次の日まで持ち越されてしまった状態が、「二日酔い」です。 アルコールへの耐性は人によって異なるため、お酒に弱い人は少量のお酒でも二日酔いになってしまうこともあります。

体質によって適した漢方薬は異なる

同じ二日酔いであっても、体質によって適した漢方薬は異なります。自分のタイプではない漢方薬は、服用しても改善が見られないため、服用する際は自分の体質に合った漢方薬を選びましょう。 漢方薬では二日酔いは2タイプに分けられます。ひとつは、お酒を飲むことで下痢をしてしまうタイプです。吐く際には、水分を吐いてしまうタイプの人に当たります。 もうひとつは、胃がむかむかし、頭がガンガン痛むタイプ。冷たい飲みものが無性にほしくなることもあります。熱が生じやすいタイプです。 傾向として、痩せ型で体力がそれほどないタイプが下痢タイプ、体力があるエネルギッシュなタイプが熱タイプであることが多いです。

二日酔いのときのお助けに!体質別の漢方薬3種

それでは、「下痢タイプ」と「熱タイプ」、それぞれの二日酔いに適した漢方薬をご紹介します。

胃腸が弱いタイプには「療方調流」(りょうほうちょうりゅう)

体力が低~中程度で、お酒を飲むとおなかを下しやすい人には、療方調流がおすすめです。療方調流には、水分の循環をよくする「沢瀉(たくしゃ)」、「猪苓(ちょれい)」、「朮(じゅつ)」、「茯苓(ぶくりょう)」の4つの生薬が含まれています。 二日酔いのときには体内の水分循環をよくすることが大切。余分な水分を排出することで、二日酔いを改善させていってくれますよ。 西洋医学的な研究でも、療方調流はアルコール代謝改善作用に効果があることが報告されています。

頭がガンガンする熱タイプには「黄連解毒湯」(おうれんげどくとう)

熱タイプの二日酔いには、黄連解毒湯が効果を発揮します。体力があり、元からのぼせ気味の人が多い傾向があります。生薬のひとつ、「黄芩(おうごん)」には熱を鎮める働きがあります。 副作用:体力がない人が服用すると、下痢を起こすことがあります。また、まれに間質性肺炎や肝機能障害、黄疸が起こることもあるため、服用時には注意しましょう。

どちらの症状もある場合「柴苓湯」(さいれいとう)

下痢症状もあるけれど、頭もガンガンする……両タイプが混じっている二日酔いに苦しんでいる方は、柴苓湯を試してみましょう。療方調流、黄連解毒湯の2種類の漢方薬に含まれている生薬が含まれているため、自分のタイプがどちらなのか判断が難しい方にも良いでしょう。 副作用:生薬のひとつ「甘草(かんぞう)」により、むくみや血圧上昇が起こることがあります。また、まれに間質性肺炎や肝機能障害を起こすこともあるため、服用後の変化には注意しましょう。

番外編

みぞおちのつかえや音がする…「療方健脾」(りょうほうけんぴ)

気持ち悪さが先行している場合で日常的に消化吸収する胃腸が弱い方でなんとなく二日酔いを感じるけど胃もたれや吐き気が先行してしまう方を中心におすすめです。食欲不振が顕著に出てしまっている状態であったり、みぞおちあたりが使える方やみぞおちあたりを軽く叩くとピチャピチャと音がする方におすすめです。つかえが激しい状態での嘔吐や気持ち悪さがある場合には半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)がおすすめです。

みぞおちのつかえと下痢…「半夏瀉心湯」(はんげしゃしんとう)

二日酔いっぽい症状(胃の痛み、もたれなど)がある状態で、みぞおちあたりにつかえを感じて胃腸薬を飲んでもいまいち効果を感じられない、ゲップが出やすくてお腹がゴロゴロ音がする、下痢気味の方を中心におすすめの漢方薬です。また、胃が痛い方や口に苦さを感じる方、口内炎ができる方にもおすすめです。

なんとなく気持ち悪い…「二陳湯」(にちんとう)

体内に溜まってしまっている余分な湿気を取り除く漢方薬です。二日酔いの症状は出ていないけどなんとなく、吐き気や嘔吐感がある方、強くでてしまっている方におすすめです。嘔吐感のみならずなんとなく胸がつかえて苦しい、身体が重だるい感じがある方におすすめです。

二日酔い対策には「お酒を飲む前」の服用がおすすめ

漢方薬は、「やりすぎた!」となってから飲むイメージもありますが、実は今回ご紹介した漢方薬は、予防として「飲む前」に飲んでおくのが一番なのです。はじめから「今日はたくさん飲むかもしれないな」とわかっているときには、飲む前に飲んでおきたいものですね。 もちろん、アルコール摂取後に服用しても効果はあるため、飲みすぎたと思ったら、早めに飲んでおくことが大切です。 お酒の飲みすぎに注意することが、体のためにはもちろん一番大切です。漢方薬があるからといっても、くれぐれも無茶な飲み方は控えてくださいね。

他の漢方薬もございます!

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